工業的に電池の電極を作るにはアルミニウム箔に合材スラリーを塗布し、乾燥しなければなりません。その際、導電助材の炭素材料や電池の正極活物質のほかに、材料粒子の間隙を埋めて結着したり、アルミニウム箔に接着したりするのに、バインダーが使われます。より量産に適し、かつ安全な正極活物質の塗布には従来使われた溶剤系のバインダーにかわり、環境にもやさしい水分散バインダーが検討されています。このような分散系バインダーでは分散状態を制御するのに界面活性剤が、印刷適性を制御するのに増粘剤が添加されます。界面活性剤や増粘剤の選択を誤ると塗布時にアルミニウム箔が腐食され、乾燥後の合材の剥離などの原因になるので、電解液ばかりではなく界面活性剤や増粘剤への耐食性も検討する必要があります。 【関連講義】 エネルギー変換化学特論,電池材料の分散とスラリーの調整1) リチウムイオン電池の高変換率・高出力化,4―電極スラリー調整と塗布・乾燥・プレス・アセンブル2) エネルギ > 【201 > 化学工学 > 電池材料の分散とスラリーの調整,化学工学とリチウム電池~分散・スラリーの作成と塗布乾燥~立花 和宏,エネルギー変換化学特論, 講義ノート, (2010). > 4―電極スラリー調整と塗布・乾燥・プレス・アセンブル,立花 和宏,リチウムイオン電池の高変, 講義ノート, (2010).(1) エネルギ > 【201 > 化学工学 > 電池材料の分散とスラリーの調整,化学工学とリチウム電池~分散・スラリーの作成と塗布乾燥~立花 和宏,エネルギー変換化学特論, 講義ノート, (2010).(2)  > 4―電極スラリー調整と塗布・乾燥・プレス・アセンブル,立花 和宏,リチウムイオン電池の高変, 講義ノート, (2010).