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元素周期表に示される多くの元素を特徴づけ物質を構成する粒子。原子はナノスケールよりさらに小さく0.1ナノメートルぐらいの大きさすが、中身はほとんどスカスカで、はるかに小さい原子核と電子雲からなります。真空放電によるスペクトルがとびとびになることとから原子内部の電子のエネルギーがデジタル的だということになり量子力学1)が生まれました。電子が電子雲のどこらへんにいそうかは量子力学の波動関数で計算できます2)3)。ひとつの原子は非常に小さいので、その質量を比較した数値が使われます。これを原子量と言います。原子が化学結合して分子ができ、分子式が明らかである物質の式量を分子量と言います。もっとも最近はナノテクノロジーと呼ばれる原子や分子をひとつひとつ操作する技術も知られるようになりました。
中性の原子から電子を引き離してイオンにするのに必要なエネルギーをイオン化ポテンシャルと言います#2456。非常に小さい原子のそのまた小さい原子核の中で陽子や中性子をくっつけているのが核エネルギーで、これを原子力として利用します。
原子仮説は科学の基本です。ファインマン物理学(岩波書店)の冒頭部分だけでもお読みになることをおすすめします。