1、 緒言及び目的 リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタ等の電気エネルギー貯蔵デバイスに用いられるAl集電体は加工性、軽量性、耐食性、コスト的に優れている。また、電気エネルギー貯蔵デバイスにおける集電体は、活物質を含む合材と外部回路とで電気をやりとりする重要な部材である。しかし、集電体と合材のような異種物質の界面を電気が流れるときは接触抵抗が存在する。そこで本研究では電気二重層キャパシタに用いられる活性炭や超微粒炭素分散液(UFC)を用いて集電体金属表面の接触抵抗の低減を試みる。 2、 実験方法 微粒炭素分散液(UFC)は、水に粒径を小さくしたアセチレンブラックを分散させたものである。電気化学測定法としてCVを行う。集電体としてアルミニウム箔(多結晶性 純度99.99%、厚み 0.1mm、電解コンデンサー用)を丸型(φ7mm)に切断したものを用いる。有機電解液として、1M TEA・BF4/PC+DME(50:50)を用いた。また、対極にPt、参照極にはAg擬似参照極を用いる。この実験をするにあたり4つの方法を選択する。 ① アルミニウム箔上に活性炭(30mg)をテフロン分散液(三井・デュポンフロロケミカル株式会社 30-J)で圧着。 ② アルミニウム箔上に活性炭を用いて作成した炭素分散液を塗布。 ③ アルミニウム箔上にUFCを塗布、乾燥後、その上から活性炭をテフロン分散液で圧着。 ④ アルミニウム箔上にUFCを塗布、乾燥後、活性炭を用いて作成した炭素分散液を塗布。 (①、②の条件で作成した電極から得られた結果を報告せよ)