活物質が反応するときは電子とイオンの両方を供給する必要があります。活物質の奥のほうまで反応させるには固体中を物質輸送する必要があります。その駆動力とは・・・?
活物質と導電助材と電解液の接触稜線上で起きる電池反応の速度。電解液と導電助材がスピノーダル構造をとっているところへ活物質をどう配置するのがよいのか。活物質存在によるスピノーダル構造からドロップレット構造への遷移。スラリーの配合、分散から塗布乾燥の過程で何が起こるか。
反応前後で体積変化を起こします。
【物理量】
グラファイト系のカーボンはバルクの導電率は高いと言われています。しかし合材スラリー中では表面が非極性のため表面が極性の正極活物質よりも表面が非極性の有機分子で被覆されてしまいます。その結果、カーボンと活物質の電子授受が行われなくなり、電極内部抵抗が上がるため、導電助材として不適切ということになります。
カーボンブラック系のカーボンは表面に酸素のような極性の部位を有するため、カーボンと活物質の電子授受が行われやすくなります。しかしこの場合でも完全にカーボンの表面を覆わないようなバインダーを選定する必要があります。
バインダーは電解液の溶媒に溶解しない、充電時の酸化環境に十分耐えられるなどの要求に加えて、カーボンと活物質の間に入り込んで電子授受を阻害しないことも求められます。PVdFはフッ素による極性基を主鎖に持つため乾燥時に自己組織化してカーボンや活物質の表面に吸着する際に電子授受を阻害しない形状をとるものと考えられます。
【材料】
【物理量】
Li+e<->LiMn2O4(トポタクティック反応) Li+e<->LiMn2O4(トポタクティック反応) 1)
Li+e<->LiCoO2(トポタクティック反応)⇒#414@反応;2)
【関連講義】
卒業研究(C1-電気化学2004〜),リン鉄酸リチウム(オリビン)リン鉄酸リチウム(オリビン)(LFP)4)
カーボン材料(アセチレンブラック系)カーボン材料(カーボンブラック系)5)
カーボン材料(グラファイト系)カーボン材料(グラファイト系)6)
セラミック材料(目次)
(堂山昌男・山本良一. セラミック材料. 東京大学出版会, . )