⇒#202@講義;
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000.
X線回折の実際
無機固体化学
では、
「
X線回折
」
の中で、
「X線回折の実際」について
述べられています
⇒#202@講義;。
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初版
<原理>
・試料を粉末にしてホルダー(板)に詰め、下図左のような装置にセットする。
・試料に対して入射角θでX線を当て、反射角θの位置の検出器で反射光が来たかどうかを検出する。X線は通常λ=1.5406Åの、Cuから出る単色光を用いる。X線管と検出器は、自動的に計測円上を移動するようになっている。
・もし(100)面で回折が起こるような角度(θ1)にX線管と検出器が来たときには、試料粉末の中には(100)面がホルダー面と平行になっているような粒が必ず存在する(粒の数がたくさんあるので、偶然そのように向いている粒子があるはず)。そのときには検出器に反射光が入る。
・また、(111)面で回折が起こるような角度(θ2)においても、(111)面がホルダー面と平行になっているような粒が存在するはずだから、検出器には反射光が入る。このようにして、θを変化させて行けば、結晶のすべての面からの回折が観測される。そのようにして測定した結果の例を下図右に示す。
・下図右の横軸は反射光が検出された角度(2θ)である。縦軸の反射光強度は(現段階では)意味を持たない。2θの組合せは面間隔の組合せと同じ意味なので、物質特有である。
<物質の同定のしかた>
・非常に多くの物質について、その結晶面間隔のデータが「JCPDS (Joint Committee on Powder Diffraction Standards)カード」に収録されている(例を宿題に示す)。例えばKClについては(100)面が6.293Å、(110)面は4.450Å、(111)面は3.633Å…というように。
・Braggの式を使えば、X線の波長が装置によって異なっていても、その都度2θが計算できる。
JCPDSカードには、n=1として計算して良いようにデータが記載されている。λ=1.5406Åなら、
2θはそれぞれ14.06°、19.94°、24.48°…であることがわかる。測定された2θがそのようになっていれば、物質はKClであることがわかる。
・JCPDSカード(本学図書館にも所蔵)に収録されていない物質は同定できないことになるが、実際に
は非常に沢山の物質のデータが入っているので、そのようなことは事実上ない。全く未知の物質の結晶構造もX線回折で解析することができるが、それについては講義の範囲を越える。
<X線回折の使用目的>
1.目的物が合成できたかどうかの確認
例:CaOとTiO2を反応させて(混合物を長時間加熱して)、CaTiO3という化合物を作る。CaO、TiO2、CaTiO3は皆結晶構造が違うので、もしまだCaOやTiO2の回折ピークが観測されれば「反応は完結していない」とわかる。化学分析ではそのようなことは知り得ない。
2.不明な物質の同定
化学分析しようにも、どんな元素が入っているのかわからない。→X線回折ピークから同定する。
(JCPDSカードには、検索インデックスもついている。)
<h3 >
<a id='yznl202' href='https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/developer/Asp/Youzan/@Lecture.asp?nLectureID=202'>
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</a>
<a href=''>
X線回折の実際
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<!-- 講義ノート 講義ノート 講義ノート -->
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<article>
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<a href='https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/developer/Asp/Youzan/@Lecture.asp?nLectureID=202'>
<q><cite>
X線回折の実際
</q></cite>
</a>.
山形大学,
<a href='https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/developer/Asp/Youzan/@Syllabus.asp?nSyllabusID=11058'>
無機固体化学
<a/a>
講義ノート, 2005.
<a href='https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/developer/Asp/Youzan/@Lecture.asp?nLectureID=202'>
https://edu.yz.yamagata-u.ac.jp/developer/Asp/Youzan/@Lecture.asp?nLectureID=202
</a>
,
(参照 <time datetime="2024-12-18">2024-12-18</time>).
</article>
</li>
</article>
<!-- 講義ノート 講義ノート 講義ノート -->
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