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水溶液などの試料中の物質の存在確率をあらわします。組成や成分など溶質と溶媒の混合の割合です。混合物おける純物質の物質量の比。体積モル濃度1)、重量モル濃度2)、モル分率3)、重量%濃度、重量体積百分率などがあります。モル濃度は体積あたりの分子やイオンの数に対応します。単純に体積比で「硫酸(1+4)」などと表現することもあります。物質は濃度の濃いほうから薄いほうへと拡散します。濃度をエントロピー変化以外の影響を補正した量を活量と言います。圧力や温度とともに熱力学では大切な要素です。平衡にある系ではいくつかの濃度が決まると残りの濃度が自動的に決まってしまうので、存在する化学種の数と成分の数は一致しません。
一般に濃度が大きいほど、化学反応の反応速度4)も大きくなります。分析化学では試料中の目的の物質の濃度を滴定や分析機器で測定します。濃度を高くすることを濃縮、濃度を低くすることを希釈といいます。濃度差があるところでは拡散や浸透がおこります。標準溶液を作るときは質量や体積を正しく測定します。
希薄な電解液では濃度が大きいと導電率5)も大きくなります。