語釈1.
不確定性原理にもとづいて原子の中の電子のふるまいを記述するように工夫された波動方程式(偏微分方程式)です。「ハミルトン演算子・波動関数=電子の全エネルギー・波動関数」という方程式です1)。ハミルトン演算子にたとえば原子核が電子を引き寄せるような「電子のシバリの条件」を設定すると、電子の全エネルギーがある特定の値のときにだけある特定の波動関数が求まるようになっていて、それ以外では対応する波動関数がありません。ホントシュレーディンガーさん、うまいことやりましたねー!だって現実に原子の中の電子のエネルギーはとびとびの特定の値しか取らないのですから。
たいていは極座標で表現されることが多いです。水素原子以外は厳密解が求まらないので摂動法や変分法で近似計算します。化学結合については原子軌道法、分子軌道法などで近似計算します。