語釈1.
TA心得
TAは実験補助であり、原則として実験者に対して指導や指示を行ってはならない。ただし、危険行為(高濃度溶液の直接混合、天秤周りの劇毒物の飛散、保護眼鏡未着用など)および損害行為(誤った器具の使用方法、試薬の浪費、乱暴なガラス器具の取り扱いなど)については、速やかに注意を促すこと。器具洗浄、器具選定、溶液移動、メスアップ、秤量、攪拌などの基本操作の未熟による実験精度の低下は本来実験者の責に帰するものであるが、本人以外の実験者にも迷惑が及ぶことがあるので、適宜注意を与える。
TAは実験補助であり、実験者の実験進行の妨げになるような行為を行ってはならない。器具の点検、試薬の量、電池の消耗などは事前に十分に確認し、実験時間中に不足などが生じて実験進行が遅滞しないようにする。また実験時間に立ち会うTAは、原則として2名を上限とし、他は研究室で待機すること。実験時間中はTA同士の私語などは慎み、実験者の邪魔をしないようにすること。
実験者は実験進捗によって成績評価されるので、TAは実験者の実験内容に絶対に干渉してはならない。実験中の器具などには一切手を触れないこと。TAの想像を越えた手法で実験を解決しようと試みる学生もいるので、TAが学生の実験方法を理解できなくても、暖かく見守ること。実験方法や結果は全て実験者の責に帰するものであるから、たとえ質問を受けてもこれらについて「良い、悪い」などの回答を与えたりしないこと。
実験者が実験中に器具を破損した場合、実験が終了するまで器具の補充はしない。器具の補充なしに実験続行が不可能であると実験者が判断した場合は、実験はその時点で中止となる。その他のトラブルについても器具破損に準じた扱いとする。この意味からもTAの準備は万全でなければならない。なお、グループ間の試薬や器具の貸し借りを学生にさせてはならない。
TAは実験補助として、申請のあった実験者の実験内容を確認し、実験進捗票に署名する。成績評価は実験進捗票をもとに行うので、それぞれの項目が要求している実験結果が、署名の時点で確実に得られているかどうかをできるだけ客観的に判断する。その際、TAは実験者の理解度を署名の是非における判断の基準に含めない(成績評価は教職員の責任で行う)。もちろん署名を与える際に心理的または感情的な駆け引きがあってはならない。また、時代とともに変化する個々の受講者を対象に限られた時間と人員で行う実験であるので、全ての受講者に同一の理解度を要求することは現実的ではない。初めて実験を行う学生に、特別訓練を受けたTAと同レベルの理解度を強制しないこと。
万一、急病人や怪我人の発生など、不足の事態が発生した場合には、可能な限り応急対応し、必ず教職員に連絡すること。
加点基準
〇自分が実験の主体となり、自由な発想で取り組んでいる。
〇実験方法を創意工夫し、斬新な結果を得ている。
〇実験テキストのミスプリントなどを発見した。
〇注意深く検討をしてから実験を行い、予期せぬ結果が得られた場合でも詳細に観察記録を残している。
〇実験時間内にグループ内で検討した事項や試行錯誤した内容についても記述されている。
〇実際に突き当たった疑問やトラブルをどのように解決したかについて記述されている。
〇ワープロ、色刷などを使った、見やすい文書の作成。
〇要点が簡潔にまとめてあるスリムな報告書
〇提出期限に余裕を持って提出(締め切り前日以前)
減点基準
〇手を洗う以外の用途で、水道や流しを使った。
〇廃液の量が多い。
〇予期せぬ結果が得られたからといって、失敗と決め付けて記録を残さなかったり(結果の喪失、隠蔽)、他人の結果を引用したりしている(結果の捏造、改竄)。
〇自分が書いた報告書の内容を覚えていない(実験結果への無責任、報告書への無責任)
〇実験結果の成否や良否を議論や考察の対象にしている。
〇実験中に使用しなかった文献の内容を引用している。
〇試薬、薬包紙、キムワイプなどの消耗品をどのように用い、いつどこへどのくらい廃棄したのかが明記されていない(毒劇物のずさんな管理、環境問題への配慮の欠如)。
〇試行錯誤に伴う溶液の再調整、再実験などの経過の記述がなされていない。
〇ワープロ機能の制限などによるフローチャート、図面、数式、化学式などの欠如、貧弱な表現、その他の弊害。
〇内容が伴わないのに、むやみに分厚く細かい字の報告書。
〇提出期限ぎりぎりに提出(当日)。
〇携帯電話を使用したり、私語が多い。
〇実験終了後の後始末が不十分。
報告書は、上記項目の確認のため提出時に簡単なディスカッションをしてそのまま返却するので提出期限に余裕を持って混雑しない時間帯に提出するようにしてください。
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