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比重

集電体は、電池内部にあって電池活物質に電流供給する機能を担う(電子伝導性)。その際、それ自身は反応せず(耐食性)、溶媒の分解過電圧が電池活物質の動作電位より大きいこと(耐酸化性)が求められる。水溶液系電池の正極においては、これらの特性をもち、安価である炭素、ニッケル、鋼、ステンレス鋼などが用いられてきた。
一般に電池の集電体に用いられる金属の比重は鋼で7.8、ステンレスで7.8~8.0である。高い容量密度を期待されるリチウム二次電池には、より軽い集電体を使用する必要がある。電池を構成する要素の中で体積もしくは重量あたりに占める割合が大きいのが集電体に用いる金属であり、本部材を軽量にすることで、二次電池の容量密度をより向上できる。そこで、軽量な金属であるアルミニウム(比重:約2.7)で集電体を構成する方法が発明された[1]。アルミニウムは、電解質としてLiPF6やLiBF4などを用いると非プロトン性溶媒中でも不働態化し、優れた耐食性を示す。しかし、アルミニウム上に生成した皮膜は絶縁性であり、電池活物質にどのようにして電流を供給しているのかは明らかではなかった。