大学教育の質の保証・向上ならびに 電子化及びオープンアクセスの推進の観点から 学校教育法第百十三条に基づき、 教育研究活動の状況を公表しています。
第百十三条 大学は、教育研究の成果の普及及び活用の促進に資するため、その教育研究活動の状況を公表するものとする。
アルミニウム集電体への炭素の塗布条件の違いが内部抵抗に及ぼす影響 かずみは、2006年に、それまでの研究をリチウムイオン二次電池の急速充放電化と高容量密度化というテーマで修士論文としてまとめ、山形大学を卒業した⇒#277@卒論;。 目的 溶液抵抗を分離することで、接触抵抗のみを求める。 また、炭素の塗布条件を変えることで、接触抵抗にどのような違いが見られるか検討する。 実験方法 1. 東洋アルミのサンプル(以下Al/Al4C3で示す)で、電解液の濃度を変えて、CV測定を行い、溶液抵抗を求める。 2. Al/Al4C3に、UFCを1.0mg塗布し、CV測定。 UFC(超微粒炭素分散液,水にアセチレンブラックを分散させたもの) 有機電解液には、1M (C2H5)4NBF4/PC(キシダ化学)を用いた。有機電解液は水分濃度を50ppm以下に保った。電解液の調整にはPCを用いた。対極としてPt、参照極にAg擬似参照電極(+3.0V vs. Li/Li+)を用いた。セルの組み立てはAr置換グローブボックス中で行い、電気化学測定は気密セルを用いて行った。電気化学測定としてサイクリックボルタンメトリー(CV)を採用し、掃引速度は0.5V/sで行った。 また、抵抗率の測定も行った。 CVの結果から、シミュレーションによって静電容量と等価直列抵抗を求めた。 結果 まず、Al/ABとAl/Al4C3とAl/Al4C3/ABの比較を行った。 Table.1から分かるように、Al/AB よりもAl/Al4C3/ABのほうが、等価直列抵抗が小さくなる。 Table.1 1M(C2H5)4NBF4における静電容量と等価直列抵抗 サンプル名 Al /AB Al /Al4C3 Al /Al4C3 /AB 1 静電容量[F] 0.0015 0.00035 0.0020 直列等価抵抗[Ω] 100 270 90 2 静電容量[F] 0.0018 0.00034 0.0014 直列等価抵抗[Ω] 100 310 90 3 静電容量[F] 0.0020 0.00037 直列等価抵抗[Ω] 120 270 4 静電容量[F] 0.00037 直列等価抵抗[Ω] 290
雑誌会2001/佐藤 幸裕⇒#156@卒論; Aluminum Corrosion in Lithium Batteries An Investigation Using The Electrochemical Quartz Crystal Microbalance Haseik Yang, Kyungjung Kwon , Thomas M . Devine, and James W. Evans J. Electrochem. Soc., 147, 4399 (2000) C1 佐藤幸裕 緒言 アルミニウムはリチウム二次電池において正極集電体に使用されている。卑な金属であるアルミニウムが正極で使用できるのは表面上に不働態皮膜を生成すためである。 LiPF6はイオン伝導性が良く、電気化学的に安定であるため、リチウムイオン電池においてもっとも使用される電解質である。しかし、加水分解してHFを生じるなどの問題があるため、新規電解質が盛んに研究されている。 しかしながら、それらの新規電解質を用いてのアルミニウムの腐食についてはあまり研究されてはいない。そこで、EQCM(電気化学的水晶マイクロバランス法)を用いて種々の電解質を用いたときのアルミニウムの腐食挙動について検討した。 方法 電解液に1M LiN(CF3SO2)2/PCを用いた。電気化学的測定にはサイクリックボルタンメトリーを行った。対極及び参照極にはリチウム金属を用いた。質量変化はQCMを用いて行った。電極にはアルミニウムでコーティングしてある6MHzの水晶発振子を用いた。アルミニウムは厚さ1μm、表面積0.364cm2であった。 結果と考察 Fig1(a)に1M LiN(CF3SO2)2/PC中における掃引速度50 mV/s時のボルタモグラムを示す。Liに対して4V付近で急激に電流が流れはじめ、カソード掃引時の3.5Vまで流れた。このボルタモグラムの形はアルミニウムが腐食していることを示唆している。 Fig1(b)にQCMにより測定したΔM(質量変化)とAl3+の溶解を仮定して計算したΔQを示す。ΔMとΔQの曲線が一致すればAlは腐食してAl3+として電解液に溶けているはずである。しかしながら一致していなかった。したがって、A
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