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携帯電話にはガリウム砒素が含まれている?

GaAsは化合物半導体ですね。Siと比べて電子などのキャリアーの移動速度が速いという特徴を持っています。また、高輝度発光ダイオード(高輝度LED)にも利用されています。

ところで、携帯電話では電波を使って通信します。携帯電話やPHS等のモバイルフォンの普及に伴い、電波資源(周波数帯)が足りなくなってきており、どんどん高周波帯にシフトしています。私が使用しているddiポケットのエッヂでは1.9GHz帯、知り合いのNTT DoCoMoのPHSでは2.4GHz帯を使っています。電子レンジの周波数に限りなく近づいてきています。昔の携帯は800MHz帯を使っていたそうです。今の携帯はどの周波数なのか、私は知りません。

このような高周波帯になってくると、とんでもないことに、Siで電波を増幅してアンテナから出力したりするのが難しくなってきます。そこで、電子などのキャリア移動速度が速い半導体材料が必要になってくるわけです。それがGaAsというわけです。しかも、携帯やPHSの電波はパルスですから、普通の正弦波よりもより応答速度のはやい材料が必要になるんです。少しくらい材料費が高くても背に腹は変えられないということです。

だとすると、どのあたりにGaAsが使われそうか、ご理解いただけるかと思います。そうです、電波を扱う部分の増幅器なんかです。

ほかにも高輝度LEDなんかにも利用されますが、こんなに高い周波数でも整流作用が大丈夫なものといったら、やっぱりGaAsになるでしょうし、高輝度LEDにもGaAsが使われているんです。そう、アンテナの先っちょにつけて、通話中はアンテナがピカピカとイルミネーションしているやつ、あれですね。

GaにしてもAsにしても物質です。この世の中、とんでもない数の物質が存在しますが、その中で毒じゃない物質って本当に極めて稀な存在なのです。ほとんどが毒だと思えばよいのです。人にしろ動物にしろ、生物は有機物、すなわち炭素を中心とした化合物でできています。周期律表で炭素は14属といって14番目のグループに分類されていますが、この14属のとなりの属の元素は毒性が強いのです。それは、炭素が同属だと間違って結合しちゃいやすいからなんです。ということで、15属を見てみると、Nがいます。これはアジ化ナトリウムという毒の事件が世間を騒がせたので御存知かと思います。同じ15属として砒素すなわちAsがあります。これは亜砒酸として、和歌山砒素毒カレー事件で世間を騒がせたものですね。13属にはGaがありま、Tlもこの13属で、発狂して死ぬということを聞いたことがあります。

私自身は、この毒性を試した(実験した)ことがないので、ものの本の知識の受け売りになるのですけど、このように、化合物のほとんどは毒なんです。中でも、13属や15属の元素の化合物は毒性の強いものが多いので要注意なんですね。

この毒性と携帯電話との関係ですが、皆さんが捨てたりした携帯電話がどうなっていくか、ですね。ゴミ処理場で圧壊したり、下手すると燃やされたりするんですが、携帯電話の中にはこのような毒性の強い元素が使われていたりするので、危ないですよね?だから、ちゃんと処分しなきゃダメなんですよ。そのためかどうかは知りませんが、NTT DoCoMo等のメーカが環境のためのリサイクルと称して危険物の回収を図っているんだろうと思います。本当にどこまでリサイクルしているかは私は知らないんです。でも、危険物の回収の意図ははっきりしているんじゃないかと思いますよ。まぁ、私の邪推かもしれませんけど。