「グリーンケミストリー」の12箇条
1.廃棄物はできるだけ出さない 2.原料をなるべく無駄にしない形の合成をする 3.人体と環境に害の少ない反応物・生成物にする 4.毒性のなるべく低い物質をつくる 5.有害な補助材はなるべく使わない 6.省エネを心がける 7.原料は、なるべく再生可能資源から得る 8.途中の修飾反応はできるだけ避ける 9.できるだけ触媒反応を目指す 10.環境中で分解しやすい製品にする 11.プロセス計測(「その場」計測)を導入する 12.化学事故につながりにくい物質を使う (P.T.Anatas,J.C.Warner 著、渡辺・北島訳、「グリーンケミストリー」、丸善、1999)
★★★この実験では、「水道」と「流し」を使用しないで下さい★★★
はじめに
ここだけは読もう〜読まないと単位認定にかかわります〜
制限時間内で出せた実験結果およびそれを含む報告書によって評価されます。このテキストの内容は全て読んだものとみなします。
テスターは自分で準備してください。
実験は2日間です。実験結果をその場で評価します。実験時間内に終わらないときは、その実験は不合格です。レポートには署名入りの実験進捗票(じっけんしんちょくひょう)を自己採点してつけてください。
本文中のわからない用語はホームページを活用してください。
質問のメールアドレス:電気化学についてわからないところはここにメールを送ってください。
c1@gp.yz.yamagata-u.ac.jp
実験をはじめる前に
予習を行ってくること。
市販の薬品について
市販品の試薬(特に、硫酸、塩酸、硝酸など)の濃度は、慣用的に決まっているものがあります。下記の資料集などを使用して、事前に予習してくることを推奨します。
・ サイエンスビュー 化学総合資料集、第7章巻末資料、酸・塩基試薬の調製法.
・ フォトサイエンス 化学図録、巻末付録 試薬溶液の調製方法.
履修の注意
実験科目は実験を行うことで履修となりますので全回出席が原則です。欠席した場合は0点となります。 ただし、止むを得ない事情等で所定の条件を満たした場合に限り補講(追実験)を実施する場合がありますので、学年の担任教官にご相談ください。
実験上の注意
「危険」は誤った取り扱いをしたときに、自分あるいは他人が死亡または重症を負う恐れが高い内容を示しています。 「警告」は誤った取り扱いをしたときに、自分あるいは他人が死亡または重症を負う恐れがある内容を示しています。 「注意」は誤った取り扱いをしたときに、自分あるいは他人がけがをしたり評価が下がったりする恐れがある内容をあらわします。
実験室内を走る | 転倒などの大事故を恐れがあります。 |
ヘッドホンオーディオを聞く。 | 注意散漫になり大きな実験事故を招くことがあります。また同じ理由で周りの人へ迷惑がかかります。 |
試薬を口に含む。目に入れる。手で触る。 | 実験に使用する試薬はすべて劇物や毒物です。 |
不用意な試薬の混合など。 | 組み合わせによっては突然発火したり爆発したりします。有毒ガスが発生することもあります。 |
保護眼鏡、白衣などを身につけない 半ズボン・短パンを履いてくる |
化学薬品により薬品やけどを負う恐れがあり、命にかかわったり失明したりします。 |
流しに薬液や器具を洗浄した水を捨てる | もれた薬液が環境を破壊し地域の方々の健康を損ねます。 |
実験開始時に器具や薬液をチェックしない | 器具を破損する恐れがあり、器具の弁済などを請求される場合があります。 |
器具の操作を誤る | 器具を破損する恐れがあり、器具の弁済などを請求される場合があります。 |
無断で席を外す、無断で帰る | 欠席とみなされる恐れがあります。 |
- 器具、試薬は初日に確認し、不足があった場合にはただちに申し出る。 補充が実験期間に間に合わない場合は実験未了となるので注意すること。 試薬や溶液は事前に全テーマを通じて必要な量を見積もり、過不足なく調製する。 また実際に調製した量を必ず控えておくこと。 また、試薬や溶液、電池の消耗などは実験開始時に自分でチェックすること。 試薬の補充や電池の充電が間に合わなければ、実験がそこで終了となるので注意すること。
- 原則として流しおよび水道は使用してはならない。 実験前後の手洗い、火災発生や応急処置、および教職員または学生ヘルパーが必要と認めた場合は例外とする。 洗浄も含め全て、配布されたイオン交換水を用いることとする。 ただし、薬品が付着したなどの緊急の場合は、水道を利用することとする。
- 実験結果が得られたら学生ヘルパーに署名を貰うこと。
- 迅速かつ確実丁寧な操作による正確で信頼できる結果が得られる実験技術の習熟に心がけること。
- 実験に準備されているもので必要と判断したものは、危険を生じない限り全て自由に組み合わせて使って良い。 但し、器具の故障や事故の恐れのある行為を故意に行ってはならない。
- 実験終了後は現状復帰を原則とし、薬品などの消耗に気づいた場合はただちに申し出ること。
- 白金は非常に高価な金属であるから、取り扱いには十分注意すること。(磨いたりしない)破損した場合は,すぐにTAまたは教職員に申し出ること。
- 白金以外の電極に用いる金属は、実験に供する前に表面を紙やすりで磨き酸化物を取り除き、塩酸で表面を少し溶解させ、その後水洗いして清浄な面を出してから用いる(前処理)。
- デジタルテスターを電圧計以外の用途で使うときはティーチングアシスタントの十分なアドバイスを受ける(後述参照)。
- みの虫コードや接続コードは腐食されるので溶液や電解液につけてはならない。またコードの長さを十分考慮し、ビーカーを引きずって転倒させたりしない。
- 電極間の起電力を測る場合には、それぞれの電極は別々のビーカーにセットし、間を塩橋でつなぐ。電極間に電流を流す場合には、それぞれの電極は同じビーカーにセットする。
【相談窓口】実験室では、教職員や学生ヘルパーと学生の距離が非常に近くなります。危険防止のために学生ヘルパーのとった態度が、学生にとって過剰に高圧的に感じられたりします。 また実験が思い通りに進まなかったりすると思わぬところで感情のもつれが生じたりします。万一、実験室で相談しづらいことがある場合は、仁科辰夫教授のところまで直接ご相談下さい。
グループ編成について
この実験は、16グループで行う。1グループあたり2+1名となる。実験台1台につき2グループとなる。 器具や試薬は2グループ共通で使用する。なお、器具破損等による実験中断は2グループの連帯になるのでお互い迷惑をかけないように注意すること。 最終的な廃液の量は評価の対象になるので、廃液入れは各グループで管理すること。
各自準備するもの
最低限のツールと一般消耗品は各自で準備してください。
テスター(入力インピーダンスの大きなものが便利)、その他ピンセットなど実験器具セット。
関数電卓、グラフ用紙、対数グラフ用紙、筆記用具など。