カタクリ.txt
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カタクリ
植物は葉っぱでお日様の光を受けて命をつなぐ。
でも北の方で立派な葉っぱを持つと、冬に大事な葉っぱが凍ってしまう。
だから葉っぱを小さくした針葉樹と、大胆にも冬に葉っぱを落とす落葉樹が生き残った。
新緑にはまだ早いこの季節、落葉樹の葉っぱは芽吹いていない。
ここぞとばかりに落葉樹の下で、太陽の光をかき集める植物がある。
毎年、早春の一瞬の隙をついて、少しずつ栄養を球根に貯える。
そして7年の歳月を経て、薄紫色の可憐な花を咲かせる。
その植物の名前は片栗。
儚い春の妖精になぞらえてスプリング・エフェメラルとも呼ばれるが、落葉樹としのぎを削るその生き方は地道で強かだ。
落葉樹が芽吹く前に、斑点のついた個性的な葉っぱを一枚ぺろりと出して、地中にひっこむ。
花を咲かせる7年後に向かって毎年、少しずつ葉っぱを大きくしながら黙々と繰り返す営み。
おまえが花をつけるのは何年後だ?と思わず問いかけたくなる。
ちなみにヒトは、その7年の歳月を経てたっぷり栄養を貯えた球根を食用とする。
生存競争を生き残るためのヒトの知恵。
もっとも今では片栗粉と言えば、さらに知恵をしぼった馬鈴薯澱粉である。
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