2011年3月11日。卒業を間近にした学生がちらほらと校舎を歩き回っているのを横目にどんよりとした雪空を眺めていたときだった。カタカタと揺れたので地震かな?と思った。先週もちょっと大きな地震があったので、このところ地震が多いなあと思っていたら、グラグラグラっときた。これは大きい。慌てず動くな!と自分に言い聞かせる。そのうちミシミシとかガシャーンとかいやな音が聞こえてくる。「たいていの地震は1分以内いにおさまる」はずだった。収まらない。ミシミシガシャーンの頻度が多くなる。あちこちから悲鳴が聞こえる。2分たっても収まらない。何だこれは?このまま収まらないのか?廊下の柱は大きく揺れたまま止まろうとしない。部屋の中の書棚が倒れ、本が散乱する。直感的に宮城県沖だと思った。3分。ようやく収まりかけた。ふうーっ。これは大事だぞ。ちらつく雪の中学生たちが身の置き所もなくうろうろしている。テレビをつける。津波。それも映画かなんかのCGのような大津波。やべっ。人が死ぬ。しかも大量に・・・