高分子ヒドロゲル電解質を用いた電気二重層キャパシタの特性改善
卒業研究(C1-電気化学2004〜)
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概要
高分子ヒドロゲル電解質を用いた電気二重層キャパシタの特性改善
1、 緒言及び目的
電気二重層キャパシタ(EDLC:Electro Double Layer Capacitor)は、高速充放電が可能であり、充放電の可逆性が高い(効率が良い)、繰り返し充放電可能(長寿命)などの特性を有している。しかし、二次電池に比べるとエネルギー密度が低く高容量化が望まれている。岩倉らは、架橋型ポリアクリル酸カリウムとKOH水溶液を混合しゲル化した電解質を用いることによって従来の電気二重層キャパシタより高い容量が得られると述べている。よって、これまで使用してきた電極系での高容量化が見られるか確認することを目的とする。
2、 実験方法
二酸化マンガン(IC21)30mg、活性炭30mg、UFC5mgを直径8mmのNiメッシュ上に成形したコンポジット電極を作成する。電解質は、9MのKOH水溶液にPANI-PAAを100g/dm3を加えたものを調整し、電流は100mAとし、掃引速度 1mV/s、掃引範囲+1.0〜−0.6Vでサイクリックボルタンメトリーを行う。電解セルは3電極方式とし、対極はPt、参照極はHg/HgO電極を用いる。比較のため9MのKOH水溶液を電解液として用いた場合のサイクリックボルタンメトリーも行いサイクリックボルタモグラムから容量を算出し報告すること。PANI-PAAは生体センシング機能工学科、倉本研究室より提供していただくもので希望者は前もって申請しておくこと。