活物質の粒径を小さくして比表面積を大きくしても出力特性にそれほど変化はありません。むしろ導電助剤が活物質の比表面積に見合った分がないと出力特性は悪くなります。活物質の粒径を小さくしすぎる結晶が乱れて結晶中のイオンの移動速度が低下します。反応は活物質と導電助剤、そして電解液がなすヘテロ三相界面、すなわち接触線で起こります。この接触線の長さが長い方が有利なので、導電助剤は活物質にまだらに巻き付くように接触しているのが理想となります。
本田千秋,武…らは、2011年に朱鷺メッセ(新潟市) で開催された2011年電気化学秋季大会において導電助材の混練による正極活物質の結晶構造変化と電池性能について報告している1)。
○千葉祐毅,…らは、1997年に大阪豊中で開催された第38回電池討論会において正極に LiMn2O4 を用いたリチウム二次電池の充放電挙動−活物質粒度の影響−について報告している2)。
【物理量】粒径3)粒度分布4)粒度5)比表面積6)
【関連書籍】粉体と粒体7)
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1)
導電助材の混練による正極活物質の結晶構造変化と電池性能本田千秋,武田浩幸,八重樫起郭,立花和宏,仁科辰夫,松嶋雄太,
2011年電気化学秋季大会 講演要旨集 (
1).
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2)
正極に LiMn2O4 を用いたリチウム二次電池の充放電挙動−活物質粒度の影響−○千葉祐毅,立花和宏,
第38回電池討論会講演要旨集 (
1).
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3)
粒径 r /
m.
(
4)
粒度分布,
粒径,
粒度, (
プロット).
(
5)
粒度 x /
・.
(
6)
比表面積 S /
m2/kg.
(
7)
>
粉体と粒体藤田重文・東畑平一郎,
化学工学U―機械的操作―, 東京化学同人, , (
1963).