接触界面における高分子化合物(バインダー)の存在がなぜ電池性能に影響するのか? アルミニウムの表面は電解液中のアニオンと反応して不働態皮膜を形成しており、その表面は極性表面といえます。テフロンや炭素材料のように著しく極性の小さい材料はそのままではくっつきません。よしんば無理やり押し付けたとしてもイオンがうじゃうじゃいる電解液にひたせば当然アニオンの方がくっつきやすく炭素材料がはらりとはがれてしまうことになります。 アルミニウムの表面に沸騰水処理などを施して非極性にしてファン・デル・ワールス力を使えば炭素材料をくっつきやすくすることもできます。一般には双極子モーメントの大きいPVdFを使ってくっつけます。 ○本田千秋,…らは、2011年にで開催されたにおいてリチウム電池のサイクル特性向上のための材料混合の順序とバインダーの選択について報告している1)。 【関連書籍】 バインダー2) 電気双極子3) リチウム電池のサイクル特性向上のための材料混合の順序とバインダーの選択○本田千秋,八重樫起郭,藤田圭介,佐藤史人,立花和宏,仁科辰夫,講演要旨集 (2011).(1) リチウム電池のサイクル特性向上のための材料混合の順序とバインダーの選択○本田千秋,八重樫起郭,藤田圭介,佐藤史人,立花和宏,仁科辰夫,講演要旨集 (2011).(2)  > バインダー金村聖志, 自動車用リチウムイオン電池, 日刊工業新聞社, (2010).(3) 分子間相 > 電気双極子P. W. Atkins [著]/千原秀昭, 稲葉章訳, 物理化学要論, 東京化学同人, (1998).