有機電解液中におけるアルミニウムの不働態化


卒業研究(C1-電気化学2004〜) の単元です。

小単元

概要

はじめに
有機電解液中におけるアルミニウム不働態化
アルミニウム不働態皮膜と電池合材の接触抵抗
終わりに

次電池の正極は充電時にアノード分極されるしたがって鉛電池やニカド電池ようにその集電体はアノード分極されたときの反応生成物が正極活物質になるのような金属が使われているしかしリチウムイオン次電池では複合酸化物正極活物質使っておりしかもステンレス耐食性与えるような酸素や水分含まない有機電解液使っているため集電体にはアルミニウム使う必要があった
アルミニウムは導電率が大きい上軽く機械的加工にも優れ資源的にも優位な金属であるこのアルミニウム耐食性与えるには有機電解液にも工夫が必要であった

集電体に使う金属選択する上で特に重要な点は耐食性電解液保護性能である充電時にアノード分極された際に集電体金属自身が腐食溶解しないことが耐食性あり電解液酸化分解しないことが電解液の保護であるタンタルは水溶液中では優れた耐食性有するがLiPFなどリチウムイオン次電池に使われる電解液中ではいとも簡単に腐食してしまう金やチタン耐食性はあるが電解液保護性能は低い金は貴金属であってそれ自体反応しづらいがアノード分極されると電解液から電子奪って酸化してしまうチタン酸化皮膜作るが酸化皮膜の電子伝導性が大きいためやはりアノード分極されると電解液から電子奪って酸化してしまう

乾燥固化したあとのバインダー電解液浸透性であればバインダーアルミニウム不働態化及ぼす影響は少ない1)またバインダーに含まれる水分は比較的影響は少ないしかしバインダー分散液が中性から大きく外れるとアルミニウム腐食する

ブレークダウン電圧2)電子なだれ起こす電圧
耐電圧3)アノード酸化可能な電圧
化成電圧4)
電位上昇速度5)
皮膜通過する電流密度高電場機構6)

講演電気化学会関東支部セミナー7)

○立花和宏,…らは2000年に葉で開催された2000年電気化学秋季大会においてリチウム電池駆動用電解液中でのアルミニウム不働態化-皮膜生成機構-ついて報告している8)

立花和宏,○…らは2000年に葉で開催された2000年電気化学秋季大会においてリチウム電池駆動用電解液中でのアルミニウム不働態化-水分の影響-ついて報告している9)

図○にLiPF6中でのアルミニウムブレークダウン電位CPクロノポテンショグラム10)示すここ横軸時間11)あり縦軸電位12)あるこの図よりLIPF6中でのアルミニウムクロノポテンショメトリーですブレークダウン電位は約17 有機電解液リチウム電池EDL…は溶媒有機溶媒使った電解液です 1M LiBF4/P…であることがわかる13)

関連講義
卒業研究-電気化学2004,リチウム電池駆動用電解液中におけるアルミニウム不働態化200114)
卒業研究-電気化学2004,アルミニウム|有機電解液界面15)

リチウムイオン二次電池における正極合材のバインダーとアルミニウム集電体の表面接触特性
○田中智,立花和宏,仁科辰夫,遠藤孝志,尾形健明,第45回電池討論会, (2004).

【講演】電気化学会関東支部セミナー
立花和宏, 研究ノート, (2005).

リチウム電池駆動用電解液中でのアルミニウムの不働態化-皮膜生成機構-
○立花和宏,佐藤幸裕,仁科辰夫,遠藤孝志,小野幸子,2000年電気化学秋季大会, (2000).

リチウム電池駆動用電解液中でのアルミニウムの不働態化-水分の影響-
立花和宏,○佐藤幸裕,仁科辰夫,遠藤孝志,2000年電気化学秋季大会, (2000).

LiPF6中でのアルミニウムのブレークダウン電位(CP)グラフ.

結果と考 > 論文・報 > リチウム電池駆動用電解液中におけるアルミニウムの不働態化(2001),論文・報告書・解説など
仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2001).

結果と考 > 考察と討 > 電極に内 > 集電体| > アルミニウム|有機電解液界面,集電体|電解液(界面)
仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2008).

(1リチウムイオン二次電池における正極合材のバインダーとアルミニウム集電体の表面接触特性
○田中智,立花和宏,仁科辰夫,遠藤孝志,尾形健明,第45回電池討論会, (2004).
(2ブレークダウン電圧(breakdown voltageVB [ボルト].
(3耐電圧(withstand voltageVb [ボルト].
(4化成電圧(Vf [ボルト].
(5電位上昇速度(v [ボルト毎秒].
(6皮膜を通過する電流密度(高電場機構), (計算).
(7【講演】電気化学会関東支部セミナー
立花和宏, 研究ノート, (2005).
(8リチウム電池駆動用電解液中でのアルミニウムの不働態化-皮膜生成機構-
○立花和宏,佐藤幸裕,仁科辰夫,遠藤孝志,小野幸子,2000年電気化学秋季大会, (2000).
(9リチウム電池駆動用電解液中でのアルミニウムの不働態化-水分の影響-
立花和宏,○佐藤幸裕,仁科辰夫,遠藤孝志,2000年電気化学秋季大会, (2000).
(10クロノポテンショグラム,時間,電位, (プロット).
(11時間(timet [].
(12電位(poitentialE [ボルト].
(13LiPF6中でのアルミニウムのブレークダウン電位(CP)グラフ.
(14結果と考 > 論文・報 > リチウム電池駆動用電解液中におけるアルミニウムの不働態化(2001),論文・報告書・解説など
仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2001).
(15結果と考 > 考察と討 > 電極に内 > 集電体| > アルミニウム|有機電解液界面,集電体|電解液(界面)
仁科 辰夫,卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, (2008).

関連の展示品

参考文献書籍論文 ・URL)