2018/07/09 輪講

2018/07/09 更新
15512011 今井 直人

太陽光発電

図1のように、n型とp型シリコン半導体を貼り合わせた素子(太陽光発電素子)に太陽光があたると電気が発生する。このように固体素子内で光エネルギーが電気エネルギーに変換するのも、 中間に電解質層はないが、広義の「電気化学反応」と考え、ここで述べることにする。このような太陽光電池(solar cell)の作動原理は,p型半導体とn型半導体の接合部にバンドギャップ 以上のエネルギーを持った太陽光が当たると、そのエネルギーによって充満帯の電子は伝導帯に励起され、その電子の抜けた充満帯に正孔(正の電荷と考えてよい)が生じるため、電子はn 側へ、正孔はp側へ移動する。すなわちp側は正に、n側は負に帯電することになり、ここに起電力が生じる(これを光起電力という)。この起電力を発生させるのが太陽光電池で、太陽光発電 (photovoltaic generation)*に応用されたり、電卓や時計に応用されたりしている。太陽光発電素子は主に、Si単結晶体、Si多結晶体、アモルファスSiの3種類が使われる。



図1 太陽光発電素子の模式図

*現代の電気化学の表紙絵は、実際の太陽光発電(1000kW)に使われている素子群の写真である。



参考文献

山下正通ら. 現代の電気化学. 初版, 新星社, 1990, 329p.

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