アルミニウムのアノード酸化(アルマイト加工)

稲葉太一

アノード酸化処理をするときに,電流値を一定にする操作を自動的に行うには、定電流電源の回路を使用すればよい。

定電流電源では、内部抵抗は無限大とされ、負荷が変動しても常に一定の電流を供給する電源のことである。

負荷に一定の電流を供給する方式でV-I特性が線形ではないダイオードやLEDの駆動に使用され、この方式では負荷のインピーダンスによって負荷にかかる電圧が決まる。

アルミニウムをアジピン酸アンモニウムやホウ酸を用いて中性溶液中でアノード酸化すると、孔のないバリヤー型のアノード酸化アルミナ皮膜が生成する。腐食耐性、絶縁性、誘電特性の活用が広く展開されている。最近では、そのナノポーラス構造が電池材料、ナノデバイスなど種々のナノマテリアル作製のための出発構造としても用いられる。