18512208 洞口誠博
ファラデーの電気分解の法則を用いて、正確に3㎎の銅を電解メッキする。
電気分解は電子の授受により引き起こされる現象で、析出する物質の量は、電子の授受に関係したイオンの価数と、
電解に使われた電気量が関係しているというのが、ファラデーの電気分解の法則である。
析出量[g]=(電流[A]×原子量[g/mol])÷(96500[C/mol]×原子価)
本実験では、硫酸銅(Ⅱ)水溶液を用いてゼムクリップに銅メッキを施し、実験前後の質量差で法則通りに析出したか評価した。
名称 | 必要数量 |
---|---|
ディスポカップ30ml | 1 |
秤量瓶 | 1 |
ノギス | 1 |
ガラス棒 | 1 |
洗瓶&イオン交換水 | 1 |
ゼムクリップ | 2 |
スパチュラ | 1 |
ストップウォッチ | 1 |
時計皿 | 1 |
抵抗尺(6V) | 1 |
ミノムシコード(赤黒) | 各2本 |
電池ボックス | 1 |
単3電池 | 1 |
電子天秤 | 1 |
精密天秤 | 1 |
ダブルクリップ | 2 |
テスター | 1 |
名称 | 式量 | 必要量[g] |
---|---|---|
硫酸銅(Ⅱ)5水和物 | 249.68 | 0.3745 |
(1) 硫酸銅を時計皿に計り取り、ディスポカップに入れ、30mlのイオン交換水で溶解させた。
(2)ゼムクリップの直径をノギスで計測した。[0.8mm]
(3)ゼムクリップの重さを精密天秤で量った。[0.4094g]
(4)電流密度が0.2[A/cm・cm]となる電流と、3㎎の銅を析出させるのに要する時間を求めた。
電流=電流密度×ゼムクリップが液に浸る面積=0.02 × 8.80 = 0.176[A]
通電時間= 2/64 ×3.0 × 10~(-3) × 96500 = 51[s]
(5)以下の図のように装置を組み立てた。
図1 回路図
(6)テスターのダイヤルをmAに合わせ、51秒通電させた。
(7)ゼムクリップを取り出し、精密天秤で秤量した。
メッキ前 | メッキ後 |
---|---|
0.4094g | 0.3876g |
図2 メッキしたクリップ
測定の前後で使用した精密天秤が異なっていることが原因だと思われる。
図2より、銅の析出自体はっ認められたため2、3回実験を行い、同一の精密天秤を用いていれば重さは増加していただろう。
硫酸銅は、水に溶かし、消石灰、ソーダ灰の水溶液を加えると水酸化銅として沈殿する。
または、還元焙焼法によって金属銅として回収される。[1]