2019年度

無電解ニッケルメッキによるセルづくりの検討

緒言・目的

私はメッキに興味があるが無電解メッキをしたことがない。できないをできるようにしたかったからこの実験を前向きに取り組んだ。この実験の目的は粘土が乾燥していく過程でのインピーダンスの変化を観察するためのセルづくりにメッキが活用できないかどうかを確かめることである。

実験方法

プレパラートに無電解ニッケルメッキをした。 まず無電解メッキに必要な材料と道具を準備した。 プレパラートを後述の手順で無電解ニッケルメッキを行った。 プレパラートの表面を観察してセル作りに使えるか検討した。

Table.1に無電解ニッケルメッキに使った材料・道具を示す。 左の欄から名前、数量、備考である。

Table.1 無電解ニッケルメッキに使った材料・道具
名前 数量 備考
白トレー 1 特になし
ガラス棒 1つ 特になし
ビニールテープ 1 マスキングに使えるもの
100mlビーカー 4つ 加熱します
洗瓶 1つ 特になし
蒸留水 150mlくらい とくになし
ピンクシューマー 5ml 取説は上野卒論(2018)にあり
レッドシューマー 10ml 取説は上野卒論(2018)にあり
エニックス NI-100AM 8ml 取説は上野卒論(2018)にあり
エニックス NI-100BM 8ml 取説は上野卒論(2018)にあり
ph試験用紙 2cmほど 特になし
プレパラート 1まい とくになし
プラスチックピンセット 1つ 酸やアルカリで汚染されづらいもの
キッチンタオル 3まい とくになし
ラップ 適度な大きさ とくになし
時計皿 1まい とくになし
ホットスターラー 1つ とくになし

Table.2に無電解めっきの手順を示す

Table.2 無電解メッキの手順
  1. プレパラートの真ん中にビニールテープを巻き付けてマスキングした。
  2. 100mlビーカーに蒸留水を約45ml、ピンクシューマーを5ml入れてガラス棒でよく混ぜた。この溶液を「溶液1」と名付けた。
  3. ピンセットで「溶液1」のなかにプレパラートを入れ、5分程度浸した。
  4. 40ml蒸留水とレッドシューマー10mlを100mlビーカーに注ぎ、ガラス棒でよくまぜた。これを「溶液2」と名付けた。
  5. 「溶液2」にプレパラートを5分間浸して、蒸留水で洗い流した。
  6. 100mlビーカーに蒸留水を34ml、エニックス Ni-100 AMとエニックスNi-100BMをそれぞれ8mlずつ注い出からガラス棒でかき混ぜた。これを「溶液3」と名付けた。
  7. 「溶液3」をホットスターラーで加熱して沸騰した(温度を測り忘れました)のちにプレパラートを10分間浸した。

実験及び考察

Fig.1にプレパラートがメッキされた様子の写真を載せた。

Fig.1 プレパラートがニッケルでメッキされた様子

実験環境は気温25℃、湿度28パーセントである。プレパラートにメッキされているのが確認できるが均一の膜ではなく鱗のように膜が重なり合っていることが確認された。プレパラートの素地が露出している場所も確認された。

結論

メッキ液の容量が足りなくてプレパラートにメッキ液が浸らない場所ができてしまったためメッキできない場所ができてしまった。次はメッキ液を多めに作るつもりだ。前処理をしなかったため均一なメッキができなかったので次は脱脂工程と研磨工程をはさんでからメッキをするつもりだ。プレパラートにメッキされので前述した欠点を克服すれば年度用のセルを作ることが可能だ。