物質化学工学実験Wレポート
物質化学工学科 12512017 木戸萌乃

T.各CMCの性能の評価
〇 上皿天秤で量り取った各CMCサンプルの重さと使用試薬の重さ
CMC1190 0.006g
CMC1220 0.005g
CMC2200 0.007g
水10滴(約0.5g)
CNT 0.01g
SBR 一滴(0.02g)

〇 正電極の作成
(作成の仕方)

〇 塗工の観察と結果
以下のCMCを使ってアルミニウムに塗工したときの状態を観察したところ、CMC2200は3つの中で粘度性が強く、筆を使用して塗工する際に塗り斑ができやすそうだと感じた。CMC1190はCMC2200 よりは粘度性が弱いため、このCMCの3つのサンプルの中では塗り斑ができづらく塗りやすそうだと感じた。CMC1220は3つのサンプルの中で一番粘度性が弱く、 水彩絵の具のように塗りやすかったがアルミニウムの側面が塗りづらく感じた。しかし、塗り斑はできにくいのではと思った。

〇 考察
CMC2200は塗り斑ができやすそうであるため、電池の中身として使用した際に電池の性能としてはよくないものであると考えた。 CMC1190は3つのサンプルの中では一番塗り斑ができにくい且つ塗りやすさも他の2つに比べてよかったため、3つのサンプルの中では一番電池としての性能がよいのではないかと考えた。 CMC1220は塗り斑ができにくいため、電池のとしての性能面ではよいものであると考えた。しかし、側面にうまく塗ることができないようであるため 電池の性能を落とす形になりかねないと考えた。


〇 測定
アルミニウムに塗工したCMC1220を下記の電池式のセルを作成し、静電容量の測定を行った。
Al|CMC1220, CNT, SBR |5wt%AA |SuS
同様に、アルミニウムに塗工したCMC2200を下記の電池式のセルを作成し、静電容量の測定を行った。
Al|CMC2200, CNT, SBR |5wt%AA |SuS

〇 結果
CMC1220の塗工量は0.004 gであった。
炭素のグラム当たりの静電誘導を決めるために計算から静電誘導を導いたところ、最大値は9.27V/s であった。
測定を行っていることきの正極セルの状態を確認したところ、変化は見られなかった。気泡の発生も確認できなかった。
CMC2200の塗工量は0.0213gであった。
Al|CMC1220, CNT, SBR |5wt%AA |SuS
静電誘導はー370μFであった。
CMC1190 のキャパシタの容量は、
最低51.0mV、-135.0μA
最高996.0mV、134μA
であった。
CMC2200 のキャパシタの容量は、
最低46.1mV、-156.0μA、 最高231.0mV、951μA
であった。
測定を行っているときの正極セルの状態を確認したところ、気泡が発生していた。

〇 考察
気泡が発生していたCMC2200は電池として作成した場合、電池として性能のよくないものであると考えられる。また、気泡が発生するにあたり、 電池の使用中に気泡がたまってしまい爆発する危険性があると考えられえる。



U.表面処理されたアルミニウムのボルタモグラムの測定
〇 0.3MのAAの調整
まず、0.3MのAAaqを調整した。その後表面処理されたアルミニウム箔を縦、横7cmの大きさに切った。
以下からアルミニウム箔CはC箔、アルミニウム箔DはD箔、アルミニウム箔EはE箔、アルミニウム箔FはF箔と明記する。

〇 セルの作成
正極セルを下記の電池式となるように作成した。
Al|0.3MNH4OOC(CH2)4COONH4aq|Pt


〇 LCRメーターでの測定
表面処理された各アルミニウム箔を使い、下記の電池式のようなセルを作成したのちLCRメーターを使い、 測定条件として-1.5〜±5V、掃引速度100mV、120Hzの場合、220Hzの場合で測定を行った。また、500Vp-pの測定条件のもと測定を行った。
Al|0.3M AA|SuS

〇 結果
500Vp-p、-1.5〜±5V、掃引速度100mV、120Hzの場合、220Hzの場合の測定条件のもと測定を行ったところ、
C箔の場合、OCVは-33mV、最高30mA
D箔の場合、OCVは-38.0mV、最高39mA、最低-3.1mA
E箔の場合、OCVは-19.1mV、最高23.1mA、最低-2.0mA
であった。
4.2.1のLCRメーターを使って測定した結果、
120Hzの場合
C箔:14.46μF、513mV
D箔:17.72μF、503mV、θ=-75.35
E箔:θ=-71.2
F箔:28.36μF、500mV、θ=-73.56
220Hzの場合
C箔:14.26μF、434mV
D箔:14.27μF、503mV、θ=-73.6
E箔:16.71μF、500mV、θ=-63.5
F箔:28.30μF、503mV、θ=-65.25
であった。


V.表面処理済みのアルミニウム箔のアルカリ脱脂
〇 アルカリ脱脂
1Mの水酸化ナトリウム水溶液に60s、イオン交換水に10s、1Mの硝酸に30s、イオン交換水に10s の順にアルカリ脱脂を行った。

〇 LCRメーターでの測定
測定条件として220Hz、500mV、バイアス+2Vでアルカリ脱脂を行わなかった表面処理済みのアルミニウム箔Bと、アルカリ脱脂を行ったアルミニウム箔Bを用いて測定を行った。

〇 結果
アルカリ脱脂を行わなかったB箔
静電容量:28.11μF
抵抗:57.93Ω
インピーダンス:29.93Q
θ=-58.91deg
(ただし、バイアスを加えて測定していない結果である。)
アルカリ脱脂を行ったB箔
静電容量:5.224μF
抵抗:35.51Ω
インピーダンス:23.08Q
θ=-49.26deg
であった。

〇 考察
アルカリ脱脂を行った場合と行っていない場合の静電容量を比較すると、大きな差が出でいることがわかる。 これは、アルカリ脱脂したため、表面処理されたアルミニウム箔の表面に付着していた酸化アルミニウムがそぎ落とされたことが本実験結果からわかると考えた。



課題
2014年
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