○電気二重層キャパシタにおけるバインダーとしてのCMCについて
自分が担当したCMC・・・酢酸セルロース L-50
電池式・・・Al|酢酸セルロース L-50,VGCF,BM-400B 40wt%|SUS
今回は、酢酸セルロース L-50を用いてスラリーを作成し、そのスラリーをあらかじめ切っておいたAlに塗布し、それを電極として電気二重層キャパシタを作成した。・L-50の塗工量は0.006gであった。L-50に水を加えたが溶けなかった。
次にCNTを加えたがこれも溶けず、さらに水を10滴加えても溶けなかった。
最後にSBRを加えたが、これも溶けなかった。
Alに塗布する際も、塗るというより乗せるという感覚であった。
●結果
・L-50のCVを測定するにあたって、条件を設定した。
[条件]・・・掃引速度:100[mv/s]
掃引範囲:0〜1[V]
5サイクル
となった。測定中の様子を見たところ、気泡の発生などの異変は見られなかった。
次に、TiのCV値を測った。
目的としては、普段はチタン酸リチウムは焼き上げて使われている。しかしチタン酸リチウムは活物質であるので、電気化学的な合成に挑戦してみた。
また、Tiの負極としての電気化学的特性を調べるために、今回CV値を測定した。
電池式・・・Ti|1moL/L LiPF6,EC:DME(1:1v/v%)|Li vs Li
・TiのCVを測定するにあたって、条件を設定した。
[条件]・・・掃引速度:100[mv/s]
掃引範囲:0〜5[V]
・この条件でCV値の測定を行ったところ、以下のようなグラフとなった。
サイクルのスタート地点は、開回路電圧の+3.1Vから始まる。
+5Vまでゆっくり電流の値が上がって行き、最終的にアノード側の電流の最大値は0.48[A]となった。
カソード側に反転してから、+1.3Vに近づくにつれて曲線の傾きは大きくなっていった。
そこから+0.8Vまで、再度電流の値は上昇したが、そこからまた下降していき、最後は測定範囲外まで行ってしまった。カソード側の最大電流値は-1.4[A]であった。
0Vから+0.48Vまでは測定範囲外であったが、そこから急激に上昇し、アノード側の+0.75Vの地点に達するとしばらくの間測定不能となり、+1.0Vの地点に来ると急激に下降、+0.1[A]まで下降すると、ゆるやかな曲線を描いて+3.1Vの地点まで戻ってゴールした。
・結果から判断して、Tiを負極として用いても電流の値が不安定であり、電池として使うには不安が残ると考えられる。