アルミニウム不働態皮膜の絶縁体から導体への遷移
有機電解液中におけるアルミニウム集電体炭素合剤の接触抵抗の評価
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概要
アルミニウム不働態皮膜は高電場を印加するとイオンは良く通しますが、ブレークダウン電位以下では電子絶縁体です。しかしアルミニウム不働態皮膜の表面に吸着あるいは接触する化学物質によっては、絶縁体から導体へ遷移します。特にアノード酸化で形成された皮膜は酸素欠陥が多く不定比化合物半導体として振舞い、通常は表面へのアニオン吸着によって絶縁性が保たれているとされています。したがって電池正極活物質に使われるようなほとんどの酸化物を直接アルミニウム集電体に接触させても電池反応は起こりません。導電助材の炭素材料が接触すると、アルミニウムの不働態皮膜は絶縁性から導電性へと遷移し、通電するようになります。つまり炭素材料の接触によってアルミニウム|炭素の界面抵抗が下がるということです。
【関連講義】卒業研究(C1-電気化学2004〜),セミナー2010@C11)