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p型無機固体(特に酸化物)の応用例
無機固体化学
の単元です。
小単元
概要
☆ 温度上昇に伴って比抵抗が大きく変化する物質をサーミスター(Thermistor)という。☆ p型半導体の導電率は、温度に対して非常に敏感である。例えば温度が50℃上昇すると比抵抗が10分の1になる、というように。そこで、右図のようにp型半導体酸化物に直流電源と電流計をつなげば、温度を電流で読み替えて検知することが可能になる。→非常に精密な温度計。
しかも極めて小さい領域の温度を計測できる。
電子体温計、電子レンジ、炊飯器、冷蔵庫、エアコン、コピー機、ウォシュレットなどの温度管理など。
☆ 自動車のガソリンタンクの液面センサ(ガソリン不足になると点灯する警告ランプ)の原理:
@p型半導体に常に一定電圧をかけておく。Aジュール熱で加熱される。Bやがてジュール熱と放熱が釣り合って、一定温度(一定電流)のところに落着く。
センサがガソリンの中にあれば、放熱量が大きいから低い温度で落着く(電流も低い)。しかしガソリンが減ってきてセンサが空気中に顔を出すと、放熱が少なくなって高い温度で落着く(電流が高い)。一定電流を越えたら警告ランプが点灯するような回路を組込んだものが自動車についている。