000.  金属結合と良導体の電気伝導


無機固体化学 の単元です。

小単元

概要

 金属結合特徴価電子数より結合相手の数が多いことそのような状況ができる理由理解すること
 例題金属Naは体心立方構造っているNaの価電子何個か?結合相手の数はいくつか?

  価電子帯伝導帯バンド結合相手の数が多いほど広くなる
  禁止帯結合弱いほど狭くなる
    結果して良導体金属では価電子帯伝導帯部重なる
    金属結合預かっている電子は結合性軌道属して結合作ろうとする反面反結合性軌道
     電子性格結合切ろうとするもいくぶん持っている

 金属Naの中の価電子様子の模式図右図今注目しているNa原子中央現在下の原子結合しているしかし次の瞬間その価電子結合切って別のNa原子電子作るそうかと思えば次の瞬間にはまた…
 このように旦作った結合切ることができるのは電子反結合性軌道性格いくぶん帯びているからである結局中央のNa原子8個の結合相手と1/8時間ずつ結合作っていることになる本命の恋人以外に付き合っている人がn人いると本命の相手とは1/(n+1)時間しか共有できなくなる

  金属特有な性質に延性展性破壊することなしに伸ばしたり薄くしたりできることある金属中の原子いつも特定の相手とだけ結合しているわけではなく常に結合切って誰でも良いから他の相手と新たな結合作ることができるからそのような性質が現われる

  良導体導電率温度高くなるとわずかに低下する低下の度合いは半導体おける導電率上昇度合いよりもはるかに小さいその原因はσ = neμの式の中のμ移動度温度上昇伴ってわずかに低下することにあるその理由模式図で示そうとすると正確さ欠くことになるが定性的には高温で原子熱振動が激しくなると電子の受け渡しがスムーズ行えなくなると理解して良いバケツリレーするときに隣の相手との間隔が狭くなったり広がったりするとバケツスムーズ渡しにくくなるようにこの授業の中では半導体導電率温度変化理解することが重要であり良導体導電率温度変化あまり重要ではない

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