協力:高畑保之研究室/粘度測定
http://chemistry.yz.yamagata-u.ac.jp/labo/takahata-labo.html
ピカッとさいえんす
の単元です。
小単元
概要
鎌田:高畑研究室におじゃましまーす。こちらはどんな研究をしているんですか?
金谷:かき混ぜ方の研究です!
鎌田:へえ、お料理みたいですね!
金谷:では早速、チョコレートを固める様子を粘度計で調べてみましょう。
鎌田:
金谷:粘度を下げるのにレシチンと呼ばれる大豆からとれる乳化剤がはいっていて砂糖とのまざりをよくしています。
鎌田:はあ、このチョコの箱の成分のところに書いてあるやつですね。
金谷:温度を上げマース、55度で乳化剤が砂糖から離れて凝集してしまうので、温度を上げすぎてはいけません。75度を超えると乳化剤が完全に分解してしまいます。
鎌田:じゃあ、少し低めにしたらどうですか?
金谷:種結晶が少しでも残っていると、結晶の成長をジャマするので、完全に溶かさなくてはならないんですよ。
鎌田:何度ぐらい?
金谷:44℃
鎌田:細かいなあ・・・
金谷:次に28度まで温度を下げマース。ここではW型やX型の結晶ができます。ほらだんだん粘度が上がってきたでしょ?
鎌田:ほんとだ・・・
金谷:次に31度まで温度を上げマース。ここでW型の結晶が溶かし、融点33℃のX型の結晶だけを残します。ここでまた粘度が下がってきて光沢が出てきたでしょ?
鎌田:なるほど・・・
金谷:一旦、結晶化がはじまったら結晶形は変らないのであとは型に入れて冷やすだけ。
鎌田:なるほどー、手作りチョコではテンパリングの温度管理がとても大切なんですね!なら温度をちゃんと測れば簡単ですね。
金谷:ところがそうでもないんです。チョコの温度を均一にするにはよくかき混ぜなくてはならないんです。攪拌の様子を観察してみましょう。
鎌田:うわー、容器のまんなかとはじっこではぜんぜん温度が違いますね。
金谷:同じ温度になるまで攪拌してみましょう。
鎌田:かなり勢いよくかきまぜないと温度を均一にできないんですねー。
金谷:そうなんです。ハンドテンパリングの失敗のほとんどは、チョコの温度を均一にできなかったことにあるんですよ。
【関連講義】山形大学工学部,2号館1)
【動画】
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