タイトル案

1 リチウム電池正極材の三相界面の改善による内部抵抗の低減←今の段階ではこれ

2 マンガン酸リチウムの三相界面の改善による内部抵抗の低減

3 リチウム電池正極材の三相界面の改善

4 リチウム電池正極の三相界面の改善

緒言1(随時更新)

2020年度燃費基準から、日本は欧米で採用されている企業平均燃費方式(CAFE方式)を採用した。これはすべての重量区分で燃費基準を達成する必要はなく、各区分の燃費の実績値を販売台数で加重平均した「CAFE値」が各区分の燃費基準を販売台数で加重平均した「CAFE基準値」を上回れなければいけない。[a1]この基準値をクリアできない場合は更に車に燃費が求められている。このCAFE方式の燃費の基準はにクリアするためにEVなどの生産が求められている。日産のリーフは62kwhのバッテリーを搭載している。[a2]日産のリーフはリチウム電池を使用しているが、もしこれが鉛蓄電池になったらどうなるだろうか?
鉛畜電池は重量エネルギー密度は40Wh/kg,体積エネルギー密度は80Wh/である[a3][a4]。日産リーフに必要な電気料を計算すると1.5トン且つ800lの電池が必要になる。これは冷蔵庫が二つ乗ってるのと変わらない大きさだ。
古河電池と古河工業がバイポーラの鉛蓄電池を発表した。これは外形寸法が縦300×横300×厚さ250mm、容量は50Ah、定格電圧は48V。寿命は4500サイクルで、1日に充放電を1サイクル行う長周期向け電力貯蔵用電池であれば約15年となる。従来の電力貯蔵用鉛バッテリーとの比較では、体積エネルギー密度が約1.5倍,重量エネルギー密度が約2倍と性能の電池だが、リチウム電池に比べるとエネルギー密度は小さい。[a5]
リチウム電池は従来の鉛蓄電池と比べると重量エネルギー密度は鉛の5倍、体積エネルギー密度は6.5倍ある。[a3][a4]小野寺によると正極合材と集電体のアルミとの接触抵抗は次式で表される。
Rc =(ρ 0 Σc i χ e,i0 )(d+d 0 )
dはアルミニウムの酸化被膜の厚さ,Rcは接触抵抗,ρは電気抵抗率,合材成分iの電気感受率χ e,i 寄与率はc i である。

小野寺によると炭素材料は極性官能基を持たないため電気感受率は0に近いと考えられる。なので炭素を使った集電体は低抵抗性を発揮できると考えられる。

表1 活物質の物性値まとめ
名称コバルト酸リチウム(LiCoO2)マンガン酸リチウムリチウム(LiMn2O4)リン酸鉄リチウム(LiFePO4
作動電位(V vs Li)3.6~3.7[a6]3.8~3.9[a6]3.2~3.4[a6]
重量エネルギー密度(mAh/g)120~130[a6]110~120[a6]150~160[a6]
導電率 (S/cm)10-2[a7],10-3[a8],7.47×10-4[a9]10-6[a7],10-4.8[a10],5.5×10-4[a11]5.91×10-1[a12],10-9[a13],3.5×-5[a14]
比誘電率3.6[a15]2.3,6.3~14[a15]3.0[a15]
参考文献[a6],[a7],[a8],[a9],[a15][a6],[a7],[a8],[a11],[a15][a6],[a12],[a13],[a14],[a15]

本研究では集電体と正極材と電解液が接触する三相界面を改善する事で内部抵抗を低減 <参考文献>
[a1]乗用車年規制の現状と論点について
https://www.mlit.go.jp/common/001224511.pdf
[a2] NISSAN LEAF
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/leaf.html
[a3]リチウムイオン電池の話 株式会社BAYSUN
http://www.baysun.net/ionbattery_story/lithium03.html#story3
[a4] 野村正勝,鈴鹿輝男 最新無機工業化学 持続的社会に向けて 49p
[a5] バイポーラ型蓄電池の概要 古河電気工業、古河電池
https://image.itmedia.co.jp/l/im/ee/articles/2006/10/l_jnn200609furukawa04.png#_ga=2.177911589.167737865.1606704654-151719739.1606704654
[a6] 谷 口 泉, リチウムイオン二次電池新規正極材料開発における微粒子設計 
[a7]芳尾真幸「リチウム二次電池」日刊工業新聞社(2010)
[a8]八田直樹, 稲葉俊和, 三井造船技報, 188, pp.21-25(2006).
[a9]K. Ferchichi, S. Hbaieb, N. Amdouni, R. Kalfat, Y. Chevalier, Materials Chemistry and Physics 142, pp.138-147 (2013).
[a10]J. Marzec, K. Swierczek, J. Przewoznik, J. Molenda, D. R. Simon, E. M. Kelder, J Schoonman, Solid State Ionic, 146, pp.225-237(2002).
[a11]J. Molenda, W. Ojczyk, M. Marzec, J. Marzec, J. Przewoznik, R. Dziembaj, M. Molenda, SolidSateIonics, 157, pp.73–79 (2003).
[a12]Y.H.Chen, C.W.Wang, G.Liu, X.Y.Song, V.S.Battaglia, and A.M.Sastry, Journal of The Electrochemical Society, 154, No10, A978-A986(2007).
[a13]D. K. Kim, H. M. Park, S. J. Jung, Y. U. Jeong, J. H. Lee, J. J. Kim, JournalofPower Sources 159, pp. 237–240 (2006).
[a14]R.Amin,P.Balaya,J.Maier,ElectrochemicalandSolid-StateLetters, 10, A13–A16 (2007).
[a15]赤間末行 高速対応型マンガン酸リチウムを使った電池の内部抵抗の発言要因と正極設計指針 p.39 2019年 修士論文 [a]炭素材料を活用した活物質表面電荷の静電遮蔽によるアルミニウム集電他被膜の低減理論 p.88 2015年 小野寺伸也 修士論文