アルミニウムは半導体なのか

2020/11/16
郡山仁孝

三杉によると、アル ミニウムは半導体産業の中で重要な役割りを果しつつある。ただその絶対使用量は他の産業に比し必ずしも多くない。特にアルミニウムをIII属の半導体材料として用いる場合は直接半導体の性能に影響を与えるもので, それだけに不純物濃度10-7以下の純度が要求される。

化合物半導体ではアルミニウムは半導体結晶の構成成分として重要な役割を果している。現在半導体産業の主要材料であるシリコンはIV属に属し, 単一材料で結晶を作っている。これに対して化合物半導体の主要材料であるガリウムひ素(GaAs)ではガリウムがIII属にひ素がV属に属するため, このような半導体をIII-V属半導体と呼ぶ。ところがアルミニウムがIII属に属するためアルミニウムは容易にガリウムに置き替り得る。このためGaAsとGaAlAsの組み合せが, 光半導体素子, 高速素子, 超格子等に重要な役割を果している。

参考文献