コンデンサとは、充電することによって電荷を蓄えることのできる装置である1)。コンデンサにはセラミックコンデンサや電解コンデンサなどの種類がある。 今回は誘電体に雲母を利用した「マイカコンデンサ」について紹介する。
マイカコンデンサは誘電体にマイカ(雲母)を使用したコンデンサーである。マイカは温度係数が小さく、絶縁耐圧特性にも優れるなど極めて安定な物性を誇り、
薄膜の積層構造もあってインダクタンス分が極小で周波数特性も優れているため、主に高周波での共振回路やフィルター回路などに使用される。
ただし、pF(ピコファラッド)オーダーの小容量のものはともかく、μF(マイクロファラッド)オーダーの容量のものは形状が大きくなり、
自然素材が故にまた製造工程に人の手間がかかるために高価なものとなっている2)。
雲母とはケイ酸塩鉱物の一種であり、層状の構造をもつ。薄くはがれる特徴を持っている。和名は「きらら」といい、キラキラネームっぽい。 雲母の比誘電率εrは7.0(温度:20〜100℃)である。
1) 数研出版編集部. フォトサイエンス物理図録. 数研出版, 2006, 168p., ISBN 978-4-410-26512-9
2) スペック株式会社. "マイカコンデンサー". スペック株式会社. https://spec-corp.co.jp/MC-DA/index.html, (参照 2018-12-17)
3) TDK株式会社. "No.48 エレクトロニクスを支える多種多彩なコンデンサ・ファミリー". TDK Techno Magazine. https://www.tdk.co.jp/techmag/inductive/201003/index2.htm, (参照 2018-12-17)