ファラデーの電気分解の法則を使った酸化被膜の厚みの計算
(2017年4月11日火曜日気温21.8℃湿度29%)
まず、アルミニウムの表面にL [m](=l×10-9 [m]=l [nm])の酸化被膜を形成させたいとする。
※アルミニウムは空気中で酸化され、自然に酸化被膜が形成されているが、その厚みは考慮しないものとする
「現代の電気化学 企画監修小沢昭和弥 p.149(6.6)」より、アルミニウムのアノード溶解の反応式は
2Al+3H2O→Al2O3+6H++6e-(2.1)
酸化被膜を形成したい電極の面積をS [m2]、酸化アルミニウムの密度ρ [g/m3]をもちいて、酸化アルミニウムの質量 m [g]を算出する。
ρ [g/m3]×S [m2]×L [m]=m [g] (2.2)
次に、上記の(2.2)で求めた質量 m [g]から酸化アルミニウムの式量 M [g/mol]を用いて、物質量 n [mol]に換算する。
m [g] /M [g/mol]=n [mol]
上記の反応式(2.1)より、酸化アルミニウムが1mol、生成されるとき、電子は酸化アルミニウムの6倍存在している。
電子の物質量 n [mol]が求まったので、ファラデー定数F [C/mol](=9.6485×104 C/mol)を用いて、物質量を電気量qに換算する。
n [mol]×F [C/mol]=q [C]
電気量と電流の関係から、1C=1A・ sより
q [C]= [A・ s]
4月11日の続き、電気量の算出から電流密度の決定、通電時間の算出
(2017年4月12日水曜日気温20.8℃湿度35%)
4月11日のファラデーの電気分解の法則を使った酸化被膜の厚みの計算から、電気量q [C]を算出した。
電気量q から酸化被膜を化成するための通電時間t [s]を算出する。
まず、電流密度[A/cm2]の値を決定する。電流密度は1 A/m2 とした。
(電流密度を 1 A/m2とした理由については計算がしやすいように設定した)
電流値は電極面積S [m2]と電流密度の積で算出する。
S [m2]× 1 A/m2=S [A]
電気量q [A・s]を電流値S [A]で除することで、通電時間t [s]が求められる。
q [A・s]/S [A]=t [s]
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