2018/07/06更新

1. 電気化学光電池

溶液中のレドックス系で平衡状態にある下式のような電池を考える。

n型半導体|レドックス系、溶液|金属

半導体-溶液界面でショットキー障壁が形成されているとき、半導体に光を照射し電子と正孔を生成させると、空間電荷層におけるエネルギーバンドの曲がりを減少させる方向にキャリアのフェルミレベルが変化し、光電圧刄モphが生ずる。ここで電池の外部回路を閉じると、光電圧が駆動力となって電流が流れ、半導体電極上で酸化反応が、金属電極上では還元反応が起こる。
このように電池内の反応が互いに逆向きの同一酸化還元反応が起きる電池を再生型光電池という。ここで、光エネルギーから電気エネルギーへの変換のみが行われる場合、その効率を支配する主な因子は空間電荷層における電子と正孔の分離、電池内の両極反応の速度などである。

光電池のモデル図



参考文献

小沢昭弥.現代の電気化学.初版,新星社,1990年,233p.