代表的な表面処理方法にめっき、アノード酸化、塗装などがある。表面処理法の目的には表面を美しくする装飾化、強度を上げる耐食・耐摩耗性化、特殊な機能を持たせる機能化がある。
めっきとは、カソードの対象物表面に金属イオンを還元析出させて、その金属薄膜でコーティングする技術のことである。この金属イオンを還元させる方法には、電気を通じて電子で還元する電気めっき法と、電気を使わずに還元剤から電子を与えて還元する無電解めっき法がある。
金属イオンの還元は以下の(1)式で表せるが、
Mn++ne-→ M (1)
水溶液系の場合、常に水素発生反応と競争になり、より起こりやすい反応が進行することになる。したがって下図に示す斜線部の金属析出が優先する。また、ドットで塗られた部分の金属は水素発生が優先し水溶液系では金属析出が起きないが、有機溶媒系や溶融塩系などの非水溶液系ではめっきできる。