電位-pH図は水溶液環境における金属の熱力学的安定性をわかりやすく表現しており、Pourbaixによって大部分の金属元素について集大成されたことからプールベイ図(Pourbaix diagram)ともよばれている。しかしながら、この図を使用する場合には次のことに留意しておく必要がある 1 ) 。
塩酸(pH0)の 理論分解電圧は、1.4Vです。 酸素の理論分解電圧1.23Vより大きいのに、塩素過電圧の方が酸素過電圧より小さいために塩素ガスが優先的に発生します。 pH7.37以上のアルカリ性だと塩化物イオンと次亜塩素酸イオンの平衡電位の方が電位が低いので、次亜塩素酸イオンが多く存在します。 pH7.37未満になると塩化物イオンと次亜塩素酸の平衡電位の方が電位が低いので、次亜塩素酸が多く存在します。 さらにpH4.60未満になると塩化物イオンと塩素ガスの平衡電位の方が電位が低いので、塩素ガスが発生します。
次亜塩素酸ナトリウムは、電位が高く、すなわち酸化力が高いので、 クラフトパルプの製造 などに、漂白に使われます。
家庭用カビ取り剤カビキラーでは、次亜塩素酸ナトリウムが使われているため、酸性の洗剤と混ぜると塩素ガスが発生する。 カビキラー裁判とよばれ、PL法の制定のきっかけとなった。